ELVIN BISHOP & CHARLIE MUSSELWHITE
#100Years Of Blues 2020

「これにこれは必要」「イャそれは必要ない」的論争があったりすると、テーマに出されがちなのが「ポテトサラダにリンゴ問題」とか「酢豚にパイナップル問題」等があるのではないでしょうか?

因みに私はリンゴもパイナップルも不必要派です。あと「お酒にツマミは必要か?」論争は空酒派です。

福神漬けと紅ショウガの社会的地位はカレーと牛丼と対等だと思うから必要不可欠。

こういった (どうでも良い、人生を生きるにあたって全く不必要な) 安っぽい論争を少しマジメそうな「バンド編成上の必要不必要は?」というテーマに変えてみると。

まずラッパ隊は候補に上がりません、

パンク・ロックが好きだから。

ピアノは必要無い、

エルトン・ジョンを思い出すから。

コーラス隊もコーラス自体もいらない、

有閑マダムを思いおこすから。

リズム隊もいなきゃいないで良い。もはやバンドとは言えないけど、、

などと不必要な個人的偏見のせいで不必要だらけです。突き詰めるとバンド編成になりません。

しかしギターだけは必要。

以下、大いなる偏見と自覚した上で語ると、ポテトサラダにまみれたリンゴも、中華なパイナップルも嫌いだ。果物は気高い貴族なので徒党を組む必要がないのだ。

アルコールで酔いたい時には一品のツマミもいらない。ただ一途に酔うに徹する。枝豆さえ邪魔なのです。

福神漬けが無ければカレーは食べない。

キースがいなければストーンズは聞かない。

ギター弾きがいないハーモニカはさみしい。

□□□ HARMONICA □□□

まず真っすぐ耳に到着するのは強力なハーモニカのアンプリファイド音です。乾いて枯れまくった割れ具合、その歪み音が絶妙です。(実際に録音にも使用されたのかは不明ですがアルバムジャケット、チャーリーの足元に置いてある古いアンプはmagnatoneでしょうか?) そして自由自在に飛び回るけれど、決して自慢気にならないハーモニカのフレーズ・ライン。

他には、、ん?これ以上言葉が出てこない。

しかしまさか?ここに来ての、ここまで生きて来ての?

このアルバムはもしかしてキャリアハイというやつなのか!少な目に見積もっても、そう最低限でも” 傑作 “とか” 名作 “という有りがちな形容詞は簡単に付けられるでしょう。

そしてエルヴィン ・ビショップがこんなにもカッコイイ、ギター爺さんになってるとは驚愕です。不勉強で知りませんでした。エルヴィンさんの場合、歌声自体が枯れまくって歪んでいます。カッコイイと言う以外また言葉が探せません。

顔も見たくないほど積極的にこの二人が嫌いな方以外は「買って損は無し」ていうヤツだと思います。

余談ですが、本作と全く関係ないキース・リチャーズと二人は同世代になります。

キース含めて3人共に戦禍真っ只中に生まれて1942年、1943年、1944年、エルヴィン ・ビショップ、キース ・リチャーズ、チャーリー ・マッセルホワイト(マッスルホワイト)の順です。

チャーリーは1月の早生まれなので日本式ならキース(前月12月生まれ)と同級生。タメ。

ひたすらにギターとハーモニカに生き続け、生き残って、なお一途にBlues

続く