HUBERT SUMLIN & BILLY BRANCH
#Chicago Blues Sessions 22 1998

全11曲中、ビリー・ブランチがボーカルを担当する3.〜7.の5曲はジミー・リード、ジミー・ロジャーズ、リトル・ウォルター(2曲)、マディ・ウォーターズらの強力にソリッドなクラシカルナンバーで固められている。

ブルース側に立つハーモニカ吹きにこれらの曲自体を嫌う人はまず皆無に近いだろう。

やはり手堅いスタンダードは素直に楽しい。

続く

BILLY BRANCH & LURRIE BELL AND SONS OF BLUES #Chicago’s Young Blues Generation 1982

記憶が正しければオーティス・ラッシュの来日ライブでビリーを観たはずだが、その内容は全く覚えていない。もっと真面目に記憶しておくべきだった。

自分の中で時々やってくるビリーブーム。その理由はもはやハッキリ分かっている。

ビッグ・ウォルター・ホートン→キャリー・ベル→ビリー・ブランチの流れを確実に感じるからだ。

そしてこのアルバムにだけ特別、感じるもの。

Thee PUB ROCK

続く

GEORGE SMITH
#Oopin’ Doopin’ Blues Harp 1991

特別ファンではないがユーミンの”翳りゆく部屋”を聴くと、そんな経験はないのに妄想の中で大きな喪失感を味わえる。竹内まりやさんの”駅”を聴くと、着たこともないレインコートの襟を立てラッシュの人波にのまれつつ消えたくなる事もない事はない。

世に名曲と呼称される曲にはその理由も明確にある。

特別ファンでもないのに30年間売らずに持ち続けているのは何かしらの理由がある。とふと思い出して聴き直してみる。

とやはりハーモニカの音色、フレーズともに素晴らしくまたシカゴあたりとはまったく異なる雰囲気を楽しめる楽曲が3曲もあるのが再確認できる。

当たりが3曲あればそのアルバムは当たり

続く

JAMES COTTON
#Deep In The Blues 1996

このアルバムが発売された当時、日本の音楽雑誌にコットンの単独インタビュー記事が掲載されていた。その雑誌はもう手元に無いので確認する事は出来ないが、記憶の中で一つ印象が残っているのが「この作品の特色は?」みたいな質問に対して、「ミシシッピ・ブルースが良い音で聴ける(笑)」みたいに軽く答えていた。

軽く答えたが、そのハーモニカは深い。深いがいつものような暑苦しいエモーショナルさはない。パワーを少し抜いた感じで馴染みの曲たちを吹き流していく。現代の録音だから良い音は当然だが、それは別にしてもアコースティック・セット(ギターとベースのみ)のおかげで生ハーモニカが耳のそばまで近づいて良く聴こえる。

アルバムを全体的に染めているのは強烈なサニーボーイマナーだけど収録曲、最後の♠︎Everybody’s Fishin’ はビッグ・ウォルター・ホートンの得意曲。前述のインタビュー記事だったかどうかは忘れたが、「サニーボーイを聴いてない時はビッグウォルターを聴いている」というような要旨の文章を読んだことがある。そんな曲で締める。これも深い。

その作品群を何度となく聞き返してみても、やはりこのアルバムがいちばん好きだ。と言い切る。

今となっては#100% COTTON(1974)なんか、へでもない。売り払った。

深く深く、Deep In The Blues、深淵の世界

続く

LITTLE WALTER
#The History Man -Best Of Early Years- 2021

紙ジャケで出されると弱い。

魅力的な品を見つけてそれが数時間、数日と頭から離れずにときめき♪がどうにも消えそうでなければ、その時は“買い” だ。

これは曲並びもリマスター音も気に入ったし、値段も安い

続く