V.A.
#Harp Blues

機器の故障のせいもあり、この一枚しか聴かないと心に決めた年があった。

徹頭徹尾、一年間、収録曲のハーモニカをなぞり続けた。

それ程にこのコンピレーションは出来が良い。と思う。

何しろ名が良い。

HARP BLUES

続く

Re. HARMONICA SHAH
#If You Live To Get Old,You Will Understand 2015

少なくとも理解できるのは決して「このライブの為に日々怠る事なく練習してきましたっ!ハイ!」といった類いのハーモニカではない。

話しかけるように歌い、”ソロパート” ではなく語り部のようにハーモニカを吹く。

2000年に54歳ぐらいでソロアルバムデビュー以来、10作ほどのアルバム単位の作品がありますが、そのどれもが驚異的に、ほぼ同じ “音” がします。一貫してダラダラと言っては失礼だが類似曲が羅列されていて、他人ながら「もう数えで76だぜ、もうすぐ死ぬんだぜ、それでいいのか?」と心の中でこの語り部に対して逆に問いかけながら、私自身、自己にも同じ疑いを日々かけ続けています。

どれを聞いても同じだからタイトル自体が私の “問いかけ” に応えてくれているような、、気がするこの作品を愛聴しています。

大人になれば分かる”

続く

WALLACE COLEMAN
#Self Titled 2000

一聴したぐらいでは魅力がさほど伝わらなかった楽曲でもハーモニカの音色、TONEさえ自分好みで気持ち良ければ徐々に好きになっていく事がある。するとその後はずっと愛聴し続ける。がその逆はない。

これは楽曲を人の容姿、音色をハート、性格に置きかえればそのまま人間関係にも当てはめる事ができるのではないか?

エキサイトするような曲は一つもない。しかし何よりハーモニカトーンが深く静かに響く。ずっと愛聴できる。これもLIFEに置きかえる。

若さでは気づけない。気づいてもいけない。

続く

TAIL DRAGGER
#My Head Is Bald: Live At Vern’s Friendly Lounge, Chicago 2005

テイル・ドラッカーの小規模なラウンジライブ盤。(ほぼ同内容のDVDもあり。個人的にはこちら推薦)

シカゴブルースの輪の中では意外と人口が少ない気がする裸ボーカルです。

全ての作品を聴いたわけではないが、そのほとんどにハーモニカ吹きが随伴していると思います。本作はBILLY BRANCH。

その他の作品には、☆MARTIN LANG ☆BOB CORRITORE ☆LITTLE MACK SIMMONS 等の名があります。

そういう点ではそのステージネームの由来となったハウリン・ウルフよりもマディに近い存在に感じます。

ハーモニカ吹きが箸を伸ばしたくなるような、あるいはハーモニカがいるべき曲多し

続く

MARTIN LANG
#Chicago Harp Blues Sessions 2015

小学生はなるべくなら校区外で遊びたくない。

ハーモニカはなるべくなら6番より右に行きたくない。

マーティンのハーモニカは冒険心の必要がない校区内だ。安心して遊べる。

続く

GOOD ROCKIN’ CHARLES #Self Titled 1976

「常に淡々としていろ、、」子供の頃、父親によく言われた言葉だ。その頃の父親の年齢を遥かに越えた現在でも頭から遠くにまで離れた事はない。しかし特別深く胸に刻んでいるわけでもないし教訓にもしていない。

ただ何となく、かくありたい。とは思う。

グッド・ロッキン・チャールズの良盤。そこら辺に転がっているような有名曲達の上に、何の仕掛けもデコレーションもないハーモニカを淡々とした作業でのせていきます。

言葉や何かしらで飾らない方がいい。ナントカの天然水みたいに。天然でない水はない。水道水だって天然だ。

本当に喉が渇いているときは、味とかアルコールとかが混ざっていないタダの水が一番おいしい。

淡水ブルース

続く